自由気ままでラク!……だけどやっぱり不安?おひとりさまで生きていく現実

2018.05.31

将来への不安

Q1

1995年から2015年にかけて生涯未婚率はどのくらい増えた?
A.男性1.6倍/女性1.8倍
B.男性2.6倍/女性2.8倍
C.男性3.6倍/女性3.8倍

 

Q2

25歳~34歳のおひとりさまが独身でいる理由で最も多いのは?
A.適当な相手にめぐりあわない
B.まだ必要性を感じない
C.自由さや気楽さを失いたくない
「おひとりさま」は自由で気楽?

 

最近は、ひとりカラオケ専門店やひとり焼き肉専門店ができるなど、「おひとりさま(独身者)」向けのサービスが増えてきていますよね。
一緒に行った相手を気にしたり、相手に気にされたりすることなく、自分のペースでカラオケや焼き肉を楽しめるのがおひとりさまの魅力。中には、1人でボウリングやゴルフなどを楽しんでいる“おひとりさま上級者”もいるようです。
国立社会保障・人口問題研究所が2015年に行ったアンケート調査によると、18歳~34歳の未婚者の8割以上が独身生活に「利点がある」と答えており、その利点として最も多く挙がったのが「行動や生き方が自由」というものでした。

 

ふと不安を感じることも……

 

悠々自適な生活に魅力を感じているおひとりさまですが、1人でいると、ふと不安を感じることが少なくないかもしれません。例えば、風邪を引いたとき。一人暮らしの家で寝込み、心細くなることもあるのでは?
おひとりさまに「不安に思うこと」を聞いてみると、年齢・性別を問わず「ケガ」「病気」「老後」など、もしものときや将来への不安を感じている人が多いようです。

 

「おひとりさま」で不安に思うこと20例

 

他にも、「お風呂上がりに転んだ時に助けてくれる人がいなかった」(40代女性)といった家の中での事故に対する不安や、「周囲から可哀想な目で見られること。好きでやっているのだから余計なお世話なのに」(30代女性)といった周囲の目を気にする声もあります。

 

男性の約4人に1人、女性の約7人に1人が生涯未婚という現実

 

いろいろな不安を抱えているおひとりさま。冒頭で紹介した国立社会保障・人口問題研究所のアンケート調査によると、8割以上の未婚者が「いずれ結婚するつもり」と答えています。今は自由な生活に満足していても、一生おひとりさまとして生きていく!……と覚悟している人は、もしかすると少ないのかもしれません。
それでも、おひとりさまの数は年々増え続けています。50歳までに一度も結婚したことのない人の割合を示す「生涯未婚率」は、2015年には男性の約4人に1人、女性の約7人に1人となり、過去最高を更新しました。

 

生涯未婚率の推移(男女別)

(出所:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2017年改訂版)」)

 

2035年には生涯未婚率は男性の約3人に1人、女性の約5人に1人になるという推計があるなど、今後も、おひとりさまの数はますます増えていくのかもしれません。

「この先もずっと、おひとりさまで生きていくことになるかもしれない」。そう考えると、もしものときや将来への不安が、より現実味を帯びてくるでしょう。
おひとりさまとして悠々自適な生活を謳歌するためには、こうした不安に対する備えも必要なのかもしれません

 

Q1(答え)

B.男性2.6倍/女性2.8倍
1995年の男性の生涯未婚率は9.0%でしたが、2015年には23.4%となり約2.6倍に増えています。女性の生涯未婚率は5.1%から14.1%となり約2.8倍に増えています。
ちなみに、1970年の生涯未婚率は男性が1.7%、女性が3.3%なので、この頃に比べて2015年は、男性は約13.8倍、女性は約4.3倍に増えており、男性のほうが高い伸びとなっています。
(出所:国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2017年改訂版)」)

 

Q2(答え)

A.適当な相手にめぐりあわない
国立社会保障・人口問題研究所が2015年に行ったアンケート調査によると、25歳~34歳の未婚女性で最も多い理由は、「適当な相手にめぐりあわない」が51.2%で、「自由さや気楽さを失いたくない」が31.2%、「まだ必要性を感じない」が23.9%となっています。
ちなみに、25歳~34歳の未婚男性で最も多い理由も「適当な相手にめぐりあわない」が45.3%で、「まだ必要性を感じない」が29.5%、「結婚資金が足りない」が29.1%となっています。
(出所:国立社会保障・人口問題研究所「第15回出生動向基本調査」)